母親とかいうヤバいやつ

エブエブをまだ観ていない。 キーホイクァンおめでとうのブログを書いてからもう結構経つのだが、まだ観ていない。観るのが怖くなってしまったからだ。 私には二人の娘がいる。この春から小学三年生と一年生だ。私の知らない人間たちとの関係性を深め、私の…

無能の春

若い頃にSNSがなくてよかった。 10代の若者が「勢いとノリ」にまかせた結果インターネットで大炎上、というニュースが流れてくるたびに我々が言いがちなセリフである。 厳密に言えば我々(アラウンドフォーティガールたち)が10代の頃にも既にSNSの原型らし…

MANGA SICK

先日、幼馴染とご飯を食べた。 久々のちょっといい外食である。 全員テンションが最初からワイルドスピードメガマックスという感じだったのだが、懐かしい昔話と現在進行形のオタク話が混ざり合った結果「漫画雑誌の、応募者全員サービスの財布とかポーチと…

タイムマシンにお願い

キー・ホイ・クァンがオスカーを手にした。 そのニュースを聞いたとき、8歳と6歳の娘たちのリアクションは「ふーん」だった。テレビの中で知らないおじさんが喜んでいる。まあ、そりゃ「ふーん」だろう。 グーニーズやインディ・ジョーンズに出てたあの子や…

はじめての「破ァッ」

書類が見つからない。 縦長の封筒の状態でもらって、中身を確認して記入して三つ折りにして再度封筒に入れて、そこまでは確かに覚えがあるのだが、その封筒をどこにしまったのか全然記憶にござらない。ヤバい。 カバンの中身を全て床にぶちまけてみる。印字…

女の一生

ここ一年ほど、図書館や本屋の、児童向け伝記コーナーによく立ち寄っている。長女が伝記の面白さに目覚めたからだ。 私が子どもの頃、伝記といえば「図書室に置いてある唯一の漫画」「漫画っぽい挿絵でも親に買ってもらいやすいジャンル」「これを読んで立派…

ママレード・ボーイとパートのおばさん

子どもの頃、ママレード・ボーイを毎月楽しく読んでいた。 ママレード・ボーイとはりぼんで連載されていた漫画で、吉住渉先生の代表作のひとつである。主人公の両親が離婚して別の夫婦とお互いのパートナーを交換して再婚してひとつ屋根の下で全員まとめて同…

さよならトーマス(再掲)

近々、我が家のプラレールを知人に譲ることになった。 知人の知り合いの子が最近電車に「目覚め」たのだという。 かつて長女が電車に「目覚め」ていた頃、同じように周りから譲ってもらったり自分たちでちびちびと買い足したりしたプラレールたちが我が家に…

くちびるから散弾銃

長い冬休みがようやく終わった。 ダラけた生活からの早朝登校はさぞかしめんどくさかろうと同情していたのだが、特に嫌がりもせず、かといってはりきりもせず娘たちは以前と同じテンションで家を出て行った。大したものだ。 帰ってきた長女に久々の学校どう…

そこはいつでもあなたの居場所

12月に入り、本好きの子どもたちの図書館通いはますます楽しいものとなっている。 年末年始の休館に向けて、大抵の図書館は本の貸出の上限をいつもの倍ほどに変更している。気になっていた分厚い本や続きが待ちきれないシリーズを一気にどかっと借りられるの…

ロード・オブ・アンパンマン

娘たちは今日も今日とてTikTokでバズったダンス動画を眺め、一生懸命練習している。 仕事から帰ってきた母親が「あ〜寒い寒い、外マジでサムシングエルスやよ〜」などと声をかけても無視である。咳をしても一人、使い古されたネタを呟いても一人。 娘たちの…

この世の遠くにあるはずの

クリスマスが好きだ。 世の中全体がふわっと浮かれているあの感じにほっとする。子どもの頃は「この日はケーキが食べられる」というワクワク感も嬉しかった。生クリームが贅沢に塗られたイチゴのケーキは、今ほど日常的なデザートではなかった。ブッシュドノ…

永遠の作りかた

今日から12月である。 12月になるたびに毎回「もう12月なの!?」とビックリしてしまう。歳をとるにつれて自分の中の時間の流れと実際の時間の流れの差は開く一方だが、12月がやってきたときの「もう」感は群を抜いている。 年末という「まとめられ」感、一…

文章が上手くなりたい

文章が上手くなりたい。 いつも心のどこかでそう思っている。 威勢良く書いているときはあー文章書くのって楽しい、文章もっと上手く書けたらもっと楽しいだろうな〜フフフッと思うし、三ヶ月くらい経って当時の文章を読み返すとあー文章書くのって楽しいっ…

夜のスキマにTweet投げてよ

娘たちが子ども部屋で寝るようになった。 こんなに早くに子どもだけで寝られるようになるとは思っていなかったのでまだ部屋は未完成もいいところなのだが、それはそれで二人ともとても楽しそうだ。9時を過ぎればさっさと二人で部屋に入っていく。寝かしつけ…

キムタクが岐阜にやってきた

信長まつりが終わって三日経った。 この三日間、めざましテレビにめっちゃ映っとったね!インターネットにもいっぱい記事が出たね!という会話が岐阜のいたるところで繰り広げられていた。これは知り合いが映っていたとか自分たちの村まで紹介してもらったと…

世界一チャーミングな女の子

育児系ツイートを見ていると、「家事育児が無能な旦那マジいらん、女同士で子ども育てる方が絶対うまくいくよね〜」という内容のツイートをしょっちゅう見かける。 「女は気遣いする人生を送らされてきたから共同生活でも色々察してきちんとできる人ばかり、…

待合室の本棚は

初めて行った病院の待合室の本棚に、キングダムがキュッと詰まっていた。 キングダムは読んだことがない。始皇帝の話で面白いとはよく聞くが、何しろ巻数が結構あるのでちょっと手を出しづらい。私のような理由で未読の人は多いのではないだろうか。 予約シ…

ファンシーショップ・フォーエバー

娘たちとショッピングモールに行くと、必ずファンシーショップに寄らされる。 疲れていようが他に目的があろうが関係ない。必ずファンシーショップに寄らされる。今日は何も買わないよと言っても無駄だ。買わなくてもいい、チェックするだけだと娘たちは言う…

キムタクが岐阜にやってくる

岐阜市から往復はがきが消えた、という話を、ここ数日で何度か耳にした。 11月にある岐阜市の信長まつりにキムタクが出るからである。みんなキムタク見たさに抽選用のはがきを必死に買い求めており、その結果岐阜市の往復はがきが売れまくっているというわけ…

私と子どもの場合の話

長女が保育園の先生から療育を勧められたのは、二歳を過ぎた頃のことだった。 その頃の私は完全に疲れ果てていた。親のくせに長女がこだわることのほとんどが理解できなかった。冷静でいなければと頭では分かっているのに感情がそれを超えてしまう瞬間が頻繁…

あの頃セクシーコマンドーと

かれこれ30年くらい「やおい」が好きである。 30年といえば生まれたての赤子がツイッターで「最近の若い子文化にはついていけない〜」などと言い出すお年頃になるまでの年月だ。 それなりに長い年月の中で「やおい」を「BL」と呼び換えるのに違和感がなくな…

オタク・リターン

今年の夏は、まるで学生時代のような毎日だった。 働く時間をうまいことズラせたので、長女を学童に通わせることはせず日中ずっと一緒にいたのだが、この子がまあとにかく本やら映画やらが好きな娘なのである。 図書館に通っては大量の本をせっせと家に運び…